「人生なんて自分だけ楽しければいいんだ」

「人生大したことないぞ。生きているあいだ精一杯楽しむのが幸せだ」

「性機能障害だと？俺には関係ない話だ」

「もじもじしていることないさ、楽しめばいいんだ」

「一度きりの人生だ。短いんだから思いっきり楽しまなくては」

「後で後悔しても今この瞬間を楽しみたい」

多くの人がこのようなことを言って実際にそのように生きている人もいれば、そのように生きようと努力する人もいます。

これは間違っているわけではありませんし、人間なら当然望むことです。

しかし、このように考えている人はみんな性機能障害であり、心理障害だといえます。

特に楽しむことをどれだけ長く続けてきたかによって重度の性機能障害または重度の心理障害が決まります。つまり、自分が重度の性機能障害であることや心理障害であることに気付かないまま、他の人々を不幸にしながら生きているという意味です。

このような場合は、性機能障害を治療するのか、心理障害を治療するのか、それとも性機能障害を治療して心理障害を調節する能力をつけるのかを判断しなければなりません。自分と他の人も共に幸せに生きていけるようにする必要があるという意味です。

この過程はジェスセラピーをとおして解決できます。ジェスセラピーは性機能障害を自分で治療して、心と体が回復して心理が自ずと調節される能力をつける過程だからです。

それでは上記の人たちが性機能障害であり心理障害である理由を見ていきます。

まず、性機能障害である理由です。

性機能障害の人は性傷がとても大きい人たちです。それでストレスにとても脆弱です。小さいストレスでも、性こころで性傷の大きさだけストレスを感じ、面白さ楽しさをとおしてその強力なストレスを取り除こうとします。

この場合は一般的な面白さ楽しさには没頭できなくなって、自分の性機能障害に気付かない場合もあります。

1)異性を頻繁に変えながら性を楽しむことだけに没頭し、2)変態的な性行為に没頭したり、3)薬物依存、麻薬依存、性依存、関係依存などにのめり込み、4)心理障害によって他人に苦痛を与えることもあり、5)薬物に依存したり、6)様々な非正常な方法を試すことで自分の性機能障害を感じられないようにします。

しかし、これらの場合は身体疾病が発生して悪化している状態だと考えれます。

だから上記のようなことを言っているのです。自分の性機能障害が重度に悪化して、身体疾病も悪化していることにまったく気付いていないのです。つまり自分の命を短縮する行動も辞さず、他の人にそれを伝播することに余念がありません。

次は、心理障害である理由です。

人間が心で感じる感情には、厳密に気分と感情に区分できます。これは性的な感覚も同様です。

気分は一時的な感情であり、直接的な感覚をとおして気分を感じますが、外部の刺激が止まると気分を感じることもできません。気分は今発生する一時的な感情です。刺激が中断されたり消えると気分も消えます。反面、感情は刺激が中断されたり消えても気分を持続的に感じます。

面白さ楽しさは一時的な感情である気分に該当します。それで面白く楽しいことが連続的に続くと、まるで気分が持続されているかのように感じて「幸福」だと錯覚するようになります。この幸福は、自分の気分を感情だと錯覚することであり、本当は幸福ではないことを幸福だと錯覚する現象です。

このように面白く楽しいことを持続させるためには、5つの感覚器官で面白く楽しいことが絶えず入ってこないといけません。ちょっとしたストレスが流入されると不幸と認識され、耐え難い苦痛を感じます。するとこのストレスを取り除くためにより大きな面白さ楽しさを求めたり、あるいは他の人にストレスを転嫁するようになります。このように些細なストレスにも非常に敏感に反応して極度に拒否する現象が発生します。

人生を生きていると、面白く楽しいことばかりがあるのではありません。常に性的楽しさだけを追求しながら生きることもできません。そのためにこのような人たちには頻繁にストレスが発生して問題が生じ、これを拒否して解消しようと努力をしながら快楽だけを追求するようになるのです。また、普段は意識（思考と記憶）がはたらくと必ずストレスが発生するため、意図的に面白く楽しいことだけを追求しながら生きていくしかありません。つまり、楽しい気分（一時的な感情）を感じるために払わなければならない代償がとても大きいのです。

人間は幸福を追求します。それで男は情熱の気分をとおして幸福を追求し、女は愛の感情をとおして幸福を追求します。この時に男の情熱はストレスを克服する力から生成され、女の愛は心の傷をポジティブに転換するときに生成されます。

ところが、このストレスを拒否してなくそうとすると、面白さ楽しさの気分は感じるかも知れませんが、男は情熱がなくなり快楽だけを追い求めるようになり、女は愛がなくなり快楽だけを追い求めるようになります。 つまり自分も知らないうちに、人間としての幸福ではなく、動物のように感覚器官の刺激(気分)だけを追い求めるようになるのです。

つまり人間の幸福ではなく、動物的な感覚に依存したまま生きることになるので、心理障害だと言うことができます。